鈴亀ユニオンニュースを発行しました。2024-4

中部流通は

ズサンな労務管理を謝罪せよ
 中部流通株式会社(鈴鹿市池田町1293-1)で働いていたIさんとMさんは2023年8月あいついで「うつ病」を発症しました。それまで健康で何の問題もなく働いていたのに、いったい何があったのか?調べていくと、会社の杜撰(ずさん)な労務管理が背景にありました。

ズサンな労務管理 その1
始業前から働いているのに賃金を払わない。
 会社の始業時間は8:00ですが、実際には7:45以前に仕事は始まっていました。 その分の賃金が未払となっていたため是正を申し入れたところ、タイムカードに記録が残っている分について会社はさかのぼって支払いました。

ズサンな労務管理 その2
本人が知らないうちに勝手に有給休暇を取ったことにされていた。
 今日は仕事がないから帰ってくれと言われて帰った日がありました。会社都合ですから休業補償の対象です。ところが会社は勝手に有給休暇を取ったことにしていました。是正を要求した結果、会社は有給休暇を取り消しました。

ズサンな労務管理 その3
記録にない労働は無かったことにされる。
 昼休みに荷物を積み込んだり、終業後に明日の仕事の準備のために遅くまで残った日がありました。休日に出てきて働いたこともありました。しかしそれらは「記録にない」として一切認められません。会社のためを思って働いたことが全く無視されています。

ズサンな労務管理 その4
あったことをなかったと言う。
 この会社で働くにあたって社長とさまざまな約束を取り交わしました。ところが後になって「知らない」「言っていない」をくりかえすばかり。人間不信におちいり、体調を崩しました。

社長は誠意を示せ!
 私たちは団体交渉で謝罪と誠意あ  る対応を求めていますが、会社側弁護 士は「会社に責任はない」「慰謝料支払いの義務はない」とくり返すばかり。挙句の果ては「うつ病になるのはメンタルが弱い人」などと言い出す始末。いっぽう社長は交渉に同席するものの、自分の意見を言わず弁護士まかせ。自らの杜撰な経営姿勢が従業員を苦しめたことに対して反省のかけらもありません。私たちは会社が真摯に反省し謝罪の意思を示すことを求めています。どうぞご支援ください。


鈴亀ユニオンニュースを発行しました。2021-4-30

介護職場を守りたい
鈴亀労連がアンケート実施
介護職員へのPCR検査などを市に要請

 

 新型コロナの感染拡大が止まりません。とりわけ介護施設で働く人たちは、自分が感染したら利用者さんに迷惑が掛かるので買い物や外出も控えるなど緊張の毎日です。そんな介護現場を助けようと鈴亀労連は鈴鹿社保協と共同で、緊急FAXアンケートを実施。鈴鹿・亀山の介護施設154件のうち88件(57%)から回答がありました。
 その結果を「介護事業所を守るための要望書」【別紙】にまとめ、鈴鹿市・亀山市などに提出しました。
 亀山市では要望書を受け取った櫻井市長は、「ついに第4波、コロナは長丁場になる。介護現場にアンケートをされたことに、敬意を表します。介護現場へのサポートで、さらに必要なものがあれば取り組んでいきたい」と述べました。
 鈴鹿市では中村昭宏健康福祉部長らが応対しました。「介護施設へのPCR検査(社会的検査)を一つの市だけで実施するのはむずかしい」という市側に対して、「近隣の市町と連携して県へ要望を挙げてほしい。私たちも亀山市、四日市市など近隣市町に働きかけていく」と協力を呼びかけました。
 鈴鹿市での懇談の様子は朝日新聞、伊勢新聞、中日新聞が報じました。(裏面参照)

にぎわうフードパントリー
 白子コミセンで毎月フードパントリーが行われています。新型コロナの影響で生活に困っている学生や若者を支援しようという取り組みで、カンパでいただいた食料などを無料で提供しています。鈴亀ユニオンも「協力団体」として、学生アパートにチラシを配るなどのお手伝いをしています。また会場では労働相談にも応じています。
 ●コンビニで働いているがシフトが減らされて生活が大変。
 ●ホンダ関連企業で10数年働くが手取り17万円位。昨年冬のボーナスが10万円減った。
 ●通勤途上バイクで転倒、骨折。労災でいつまで治療を続けられるか不安。
 ●職場の日本人はいい人ばかりだが、上司が私(日系ブラジル人)を差別する。
などの相談が寄せられました。
 次回(第5回)フードパントリーは5月29日白子コミセンです

紙上メーデー実施
 5月1日は働く者の祭典「メーデー」です。例年、四日市の諏訪公園で行われてきた北勢トワイライトメーデーですが、今年はコロナ禍の中「紙上メーデー」として実施。鈴亀ユニオンも写真で参加しました。同封の「第13回メーデー㏌北勢」をご覧ください。

 

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鈴亀ユニオンニュース2021年4月30日.pdf
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「第13回紙上メーデーin北勢」2021-4-30


鈴亀ユニオンニュースを発行しました。2020-4-25

鈴鹿高校
ALT不当雇い止め 学園が謝罪
 鈴鹿高校で3年間働いたイギリス人ALTベンさんが突然の雇い止めとなり、その問題をめぐって鈴亀ユニオンと学園の間で3回に及ぶ団体交渉が行われました。
 学園側は「契約は1年単位であり、継続するかどうかは学園の都合で決める」と説明しますが、渡された雇用契約書も就業規則も日本語で書いてあり、外国人には事情がわかりません。ベンさんは「私は招かれて鈴鹿高校に来た。学校のために尽くした。私の何が悪いのか説明してほしい。なぜ3年でやめさせられるのか納得できない。鈴鹿高校は生徒も先生もすばらしい。もっと働きたい」と訴えましたが、学園側は方針を変えることはありませんでした。 
 しかし交渉を通じて2020年4月からALTには英語版の雇用契約書と就業規則を渡すことを表明し、「ベンさんには説明不足で混乱させ申し訳なかった」と文書で謝罪し解決金を支払うと約束しました。
 この取り組みで鈴鹿高校の先生6人が鈴亀ユニオンに加入し団体交渉に参加しました。
 鈴鹿高校では2年前に非常勤講師9人が鈴亀ユニオンと共に団体交渉で雇い止め撤回・無期雇用への転換を勝ちとりました。 
 今回ベンさんは雇用継続にはなりませんでしたが、団体交渉で学園側の誤りを明らかにし、自分の名誉を守ることができました。「くれぐれも、ユニオンの皆様によろしくお伝えください。本当に感謝しています。鈴亀ユニオンに入ってよかった」との言葉が通訳を担当してくださった伊藤さんから伝えられました。ベンさんは4月から愛知県の大学講師として新たな活躍をしています。
【書記長より】
 鈴鹿高校「学校案内」パンフレットにも写真入りで紹介されたイギリス人ALTリチャード・ベンハナンさん。生徒に人気の先生でした。4月からもういないと知って、さぞがっかりすることでしょう。
 鈴鹿高校の英語科の先生たちはベンさんの雇用継続を求めて立ち上がり、勤務時間終了後の団体交渉にかけつけてくれました。ありがとうございました。
 2月24日、伊藤さん(ベンさんの同僚で英語科教員)が鈴亀ユニオンのHPに相談のメールをくれたのがきっかけでした。以来、約2ヶ月にわたる取り組みでしたが、一応の解決を見ることができて良かったです。
 今、新型コロナ感染拡大の中で、雇用や生活を失う人が増えています。どんな時も、困っている人の力になれる組合でありたいと思います。これからも、みんなでがんばりましょう。 (吉田)

中勢地域労組亀山日東電工支部
組合員全員が「準社員」に昇格
 日東電工亀山工場には多くの日系ブラジル人非正規労働者が働いています。時給制の彼らは、同じ仕事をしていても日本人正社員にくらべて半分の収入しかなく、手当てや休暇などでもさまざまな差別を受けていました。
 彼らは8年前に労働組合を結成し、会社との団体交渉や工場門前でのビラ配り、裁判闘争などをたたかってきました。
 今春闘では「ストライキ」を配置し、会社側に要求書を提出しました。その結果、組合員全員の準社員昇格をかちとるという画期的な成果を得ることができました。
 鈴亀ユニオンは宣伝活動や裁判の傍聴などにかけつけ、応援してきました。 詳しくは同封の「メーデーin北勢」をご覧下さい。

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ユニオンニュース2019-12発行しました

「失業手当・解雇予告手当・未払い残業代、合わせて120万円余を支払います」
20年以上働いた職場を突然解雇され、鈴亀ユニオンに相談
4回の団体交渉で和解し「協定書」調印

◆突然の解雇
 2019年10月10日、鈴鹿市内の飲食店で働くTさんから鈴亀ユニオンに相談がありました。「20年以上働いたが、店の経営縮小に伴って解雇された。会社の都合で解雇されたのに、自己都合だと言われた。会社はこれまで雇用保険を全く払っていない。このままでは失業手当がもらえないのではないか、どうしたらいいだろう」との訴え。
◆団体交渉申し入れ
 Tさんにはさっそく組合に入ってもらい、翌日、店側に団体交渉を申し入れました。
 当初「Tさんとは誠意をもって話しあうつもりだった。何で突然組合が出てくるのか」と戸惑いと怒りの表情を見せた経営者でしたが、4回の団体交渉を通じて自らの非を認め、見出しのような金銭解決に至ることができました。
◆労基法違反の数々
 Tさんの会社には労働契約書も就業規則もありませんでした。その上、○○時~○○時までという勤務時間の定めがなく、毎日の労働時間の記録もない。したがって時間外労働の記録がないし、休憩時間や有給休暇の定めもない、昇給や退職金の定めもないなど、ないないづくしでした。
 明らかに労働基準法違反です。とんでもないことですが、零細な職場ではこのような働き方をしているところはたくさんあるのかも知れません。
◆泣き寝入りはしない
 そして多くの場合、解雇されても何の補償もなく、泣き寝入りするケースがほとんどなのではないでしょうか。
 そんな中でTさんが組合の門をたたいてくれたのは幸いでした。おかげで、私たちが解決のお手伝いをすることができました。
◆会社側も理解
 交渉を通じて会社側は「わかりました、法律は守ります」と理解を示してくれて、相互に歩み寄りができたのは何よりでした。
◆困ったときは組合へ
 11月29日は「全国いっせい労働相談デー」でした。それを知らせるチラシとティッシュを鈴鹿ハローワーク前で配りました。「無料労働相談ですか、ご苦労さまです」と関心を示す人もいました。 困っている人がいたら鈴亀ユニオンを紹介してあげてください。

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ユニオンニュース2018-2発行しました

非常勤講師5名の雇用継続を確認
2月7日 鈴亀ユニオンが鈴鹿享栄学園(鈴鹿高校)と団体交渉

 2018年4月1日になると、5年以上働いた非常勤講師には「無期雇用」を求める権利が発生します。これを無期転換ルールと言います。
 ところがこの資格を得られないようにするために3月31日で非常勤講師を一斉に雇い止めにする動きが、全国で起きており、鈴鹿高校でも「『法律が変わったから辞めていただきます』と校長に言われた」という訴えがみえ労連に寄せられました。
 雇い止めの通告を受けた非常勤講師は、鈴亀ユニオンに加入し、2月7日(水)19時から団体交渉を行いました。交渉の中で鈴鹿高校側は「労働契約法18条(無期転換)の趣旨は十分承知している。校長の説明は、内容がわかっていなくて不十分だった」と釈明しました。そして雇い止め撤回を申し出た組合員5名全員の雇用継続を約束し、「担当時間数は例年に準ずること」との要求にも「持ち時間数が極端に減るなどと言うことはあってはならない」と理解を示しました。
 鈴鹿高校側の対応はコンプライアンス(法令遵守)に則った真っ当なものであり、評価できます。「他にも雇用継続を求めている非常勤講師がいるが、同じように扱うのか」との質問には「申し出ていただければ一人ひとりの事情を確認した上で同じように対応させていただく」と回答しました。
 また非常勤講師の待遇改善について今後組合と協議していくことでも意見が一致しました。
 非常勤講師のAさんは「ドキドキしながら交渉に参加しました。4月からも雇用を継続しますと言われたときは、まさかと思っていたので、びっくりしました。組合に入ってよかったです。ありがとうございました。」同じくBさんは「今年の正月は不安で不安で仕方がなかったが、4月からの雇用が約束してもらえて本当に嬉しい。声を挙げ、行動することが大事なんだなと実感した。」と喜びを語っていました。

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